一度に一つの商品を見ると、正確な統計予測を作成するに十分なデータはありません。大抵の消費者市場において、商品のライフサイクルは4年以下であり、平均的に商品の有効な履歴は、一つの時系列を見た時、信頼性ある季節性を分析する上で最低限必要である2年間分さえもないと言えます。
私どもはこの問題を統計的相関分析によって対応します。一つの商品から得た情報は他の商品の予測を洗練する上で役に立ちます。例えば、Lokadは商品の販売が僅か3ヶ月足らずであっても、適用する季節性を自動検出します。3ヶ月のデータでは季節性は観察できませんが、過去に寿命が長期間であった商品があれば、そこから季節性が抽出され、新商品に適用されることになります。
過去のデータから相関性を求めることで精度は大幅に改善しますが、必要な計算量はその分増大します。例えば、1,000の商品における考えられうる全ての組み合わせを考慮し、相関させるには、1,000,000を若干下回るコンビネーションの数となります。悪いことに、多くの会社は、1,000を大きく上回る数の商品を抱えています。
クラウドコンピューティングを利用することで、お客様がデータをプッシュする時に、私どもは必要に応じて機械を割り当てます。その後、60分も経たずに結果を出すことができ、同時に機械を解放します。私どもが利用するクラウド(MicrosoftのWindows Azure)は、使用分数での請求となるので、実際に必要なキャパシティのみの利用としています。通常、一日一回の予測で事足りることから、この戦略によりハードウェア費を、従来の方法に比べ24倍以上も節約することになります。
従来の予測は予測中央値です。つまり、その値が将来の需要に対して上回る、または下回る割合が50%あることとなります。残念ながら、この従来型の見方は、事業における懸念の中核である、在庫切れの回避および在庫の削減に対応していません。
2012年にLokadは、在庫水準そのものが将来を見越したものであるサプライチェーン向けに、クォンタイル予測の概念を導入しました。それにより、予測精度が割合によって表示される従来型から、在庫の精度がドルで示されるものへと移行したのです。
クォンタイル予想は売れ行きの遅い商品、販売の変動が大きい商品、上下する需要に対して、従来型予測を大幅に上回って優れています。これから10年後、在庫の最適化に真剣に取り組んでいる企業はすべてクォンタイル予測に移行しているものと確信します。
お客様は通常、フラットファイル、或いは時によってデータベースを介してデータを私どもに送信されます。そして、私どもは結果をお送りします。予測はアズアサービス(ハイブリッドクラウドコンピューティングによるサービス)にて提供しております。お客様には統計的なスキルは必要ではなく、Lokadが全ての過程を担当しています。
統計設定の必要はありません。データクリーニングの必要はなく、適するフォーマットにデータさえプッシュされれば、Lokadは60分以内には結果をご連絡します。
統計モデルの大きなライブラリを持っています。中には、従来非常に有名なBox-Jenkins、指数平滑法、自己回帰とそのすべての変種モデルも入っています。しかしながら、従来型モデルは相関関係を余り重要視していません。一方、私どもは手にする全てのデータを利用した、より良いモデルを開発しております。
当初より、私どもが提供する予測を監視し続けています。毎日、私どものテクノロジーの残る弱点を注意深く検討するために、予測シミュレーションを行っています。こういった気づきは、開発努力に集中する上で大いに役立ちます。お客様は、常に改善を続けるテクノロジーの恩恵を享受できることになります。