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Salescastは
予測される需要、リードタイム、サービスレベルに応じて、最適な再注文ポイントを決定します。しばしば新規ユーザは「サービスレベル」という概念に初めて遭遇します。以下の記述は、適切なサービスレベルを設定することについての短い紹介とガイダンスです。
定義”: サービスレベルとは、入ってくる注文(または需要)に対してある一定の期間手元在庫で遅延なく対応できる確率を表します。
この記述の間接的な仮定:常に手元在庫から注文品を提供するのは経済的ではないということです。ある商品の「適切な」サービスレベルを決定するには
在庫費用vs在庫切れ費用のバランスをとることが不可欠です。したがって、サービスレベルは適切な安全在庫を計算するために重要な変数となり、求められるサービスレベルが高いほど、より多くの安全在庫をストックしておく必要性があるということになります。
残念ながら、この問題の費用の役割について述べるには、ビジネスは千差万別です。在庫コストはどちらかというと簡単に決定されることが多い一方、在庫切れコストは決定がより複雑になります。あるお客様が商品を見つけることが出来なかった場合、後日改めて買うか同類の他社製品にするなど、同じ店内にある別の商品を選択する可能性があります。例えば食糧品小売業では「必ず置いておく必要がある商品」が
在庫切れという状況では、お客様を他のライバル店に持って行かれることだと理解されています。
この例で示すように、関係するコスト作用はビジネスごとだけでなく、「商品ごと」に当てはまります。ほとんどの製造業者と小売業者が何百何千もの商品を扱っていることを考えると、「過度に科学的」なアプローチはお勧めしませんし、実行不可能でもあります。
朗報は、実際には時間をかけて微調整されうる
単純なフレームワークでまったく十分であるとほとんど証明されているということです。
はじめに
サービスレベルは多くの小売業者で知的財産の中核であると考えられ、固く守られています。そうは言っても、手始めにはいくつかの「概算」数字があると便利です:
一般的に小売業では95%で優先順位の高い商品では98%から99%となるケースもあります。私たちのお客様の多くは実際的アプローチとして一律95%で「スターティング・ポイント」として選択し、後日ニーズに合わせて向上させたり調整させているケースが多数です。
サービスレベルと安全在庫の関係を理解することは重要です。Graph 1はその関係を表しています。例えば、サービスレベルを95%から97.5%に上げると必要な安全在庫は2倍必要になります。サービスレベルを100%に近づけるととたんに非常にコストがかかり、100%のサービスレベルというのは数学的には「無限の安全在庫」を意味します。
Graph 1: Relationship safety stock vs. service level |
カテゴリーを選ぶ
私たちの経験から、商品のポートフォリオを「必須アイテム」から優先順位の最も低いアイテムまでカテゴリーを3つから5つに分類すれば十分であることが分かっています。 例えば、3つに分ける場合、以下のようになります。
商品を分類する
前項で定義したカテゴリーに分類する際、商品のランキングは計画的で賢明なやり方です。ランキングはしばしば単独で使われるか、
商品のターンオーバー、収益性、注文数、COGS(売上原価)を含む組み合わせで使われます。
ターンオーバーで商品ランキングをする例- ターンオーバーの上位80%:高サービスレベル
- 次の15%:中サービスレベル
- 次の5%:低サービスレベル
売上総利益率で商品ランキングをする例- 売上総利益上位の80%:高サービスレベル
- 次の15%:中サービスレベル
- 次の5%:低サービスレベル
いったんカテゴリーが決まり、サービスレベルが割り当てられると、Salescastはこれらの値に応じて再注文ポイント(安全在庫レベルを含む)を決定します。在庫削減は精度の高い予測を活用するだけにとどまらず、より洗練されたメソッドを使い、サービスレベルによって達成されるというのをしばしば目の当たりにしています。
しょっぱなから完全に微調整されたサービスレベルを得ることは、重要でなくむしろ非現実的だということを知っておき、Salescastに入力するサービスレベルに対して不安を持つ必要はありません。重要なのはこの概念に対する新たな注目視点として、Salescastの予測と再注文ポイント分析の組み合わせによって、高い確実性で
現状を向上させるということです。
参考文献